Stipple engraving (Stippling) 点彫り



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スティップルまたはスティップリングと呼ばれる18世紀のオランダで生まれた技法は
先端を鋭く尖らせた金属、またはダイヤモンドの欠片の尖った部分で
強弱をつけながら微細な点を打ち重ね、その点だけで立体感を表現し絵画的に彫ります。
細かな作業なので、根気と集中力、時間がかかり、ガラス工芸の中で 最も繊細緻密な技法 とされています。
著書『スティップリング(点彫刻) ダイヤモンド・ポイント彫刻』をご希望の方はご連絡下さい。 art501kitsuda@gmail.com 

現代の道具は鉛筆の芯状の硬いタングステン・カーバイドの先端を、常に鋭角になるよう研ぎながら
または、先端角度110度に研いだ単結晶のダイヤモンドを付けたペンを使用します。
私の使用する道具(D-POINT PEN)は、このページの最下部に紹介しています。

★ 透明ガラス作品は、強い照明をあてて撮影しています。実物の彫刻面の白さは、写真より優しい白になります。


 掲載作品の中には販売済みも含まれています。

  

  

  

    

 

作品名:桜 SAKURA
SAKURA donated it to The Red House Glass Cone.

 
葛飾北斎 Hokusai Katsusihka  『神奈川沖浪裏』  すみだ和ガラス館 依頼作品 
天地:約17cm、絵柄サイズ:約10cmx14cm  舟客の小さな顔の表情も彫ってみました。



☆☆☆ ダイヤモンド-ポイント ペン (D-POINT PEN)       

 私の使用道具は、先端の角度が110度の D-POINT PEN 1本。通常はこれだけで仕上げます。
ガラス工芸・ガラス彫刻の中でも一番道具が少ない技法です。
ポイントペンは、ガラス表面に尖った先端が垂直に当たるように使用します。
写真に撮るのが難しく、強い照明をあてるので、どうしても点が大きく白くハッキリ見えがちですが
一カ所を数回打って、やっと小さな白い点が見える程度の、弱い力で繊細に彫るのが基本です。
光があたり、その反射光で絵柄が浮かび上がる、繊細緻密な彫りですので
通常の室内の光の中では目立ちにくい技法です。
盃ほどの小さな作品でも、完成させるには一日中彫り続けても数日かかります。
注:線彫り用やドリルに使用する、先端の丸い現代の針でも彫れますが、やはり繊細さ、緻密さには欠けます。
しかし、それらを使用すると強く早く彫れますので
それは線彫りのテクニックのひとつとして、遠目で見る窓や大きな作品などに向きます。

☆ D-POINT PEN (替芯あり) : オグラ宝石精機工業株式会社 製
  



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©Ami Kitsuda